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2010年03月28日(Sun) 【天邪鬼(日和/妹太)】 「妹子は私が嫌いだろう?」 薄く微笑みながら告げられたその言葉は、あまりにも辛辣なものだった。 ■天邪鬼■ 「……どうしてそう思うんです?」 動揺していることを隠そうとするあまりに、妙に冷たい声が出る。 「だって、私もお前が嫌いだからさ」 「……そうですか」 胸の奥底で、つきりと嫌な痛みが走る。 こんなことで傷ついている自分に吐き気がした。 何を傷つくことがあるというのか。 自分だって、彼のことは嫌いなはずだ。 そうだ、嫌いなはずじゃないか。 「好きな者同士、嫌いな者同士…当人だけがわかる、あのなんとも不思議な感覚。まさにそれだよ、妹子」 嬉しそうに語る彼の唇を塞ぎたくなった。 黙れ。 黙ってくれ。 それ以上言ってくれるな。 ぎりぎりと歯を食い縛る。 「なあ、妹子。私はお前が嫌いだよ」 「……僕もです、太子」 なんとか口に出した同意の言葉は、自分でも恐ろしいほどに冷たかった。 まるで氷のように冷たかった。 「だが、妹子。好意と嫌悪は、紙一重だ。そうだろう?」 優しくそう問われて、ぐっと喉が詰まる。 何も言い返せない。 「私もお前も、天邪鬼だな」 彼が意地の悪い笑みを浮かべる。 「……そうですね、太子」 喉の奥から絞り出したそれは、冷たくなかった。 先程のそれとは別のよう。 ああ、一杯食わされた。 「貴方も僕も、天邪鬼です」 寄せた唇から伝わる彼の熱は、僕のそれと同様だった。 貴方も僕も。 素直じゃない、天邪鬼。 END ****** 二人ともツンデレというわけですねわかります。 重要なお知らせ@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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