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2010年03月28日(Sun) 【雲隠れ(日和/魚太←妹)】 「彼は特別だから」 ■雲隠れ■ 「竹中さんとは、いつ知り合ったんですか?」 んー?と間延びした声を出す太子。 彼の傍らには、大瓶の酒が置かれている。 その中身を見る。 もうほとんど残っていない。 「竹中さん、ねぇ……」 呂律が回らない口で、太子がゆっくりと語り出した。 「ずーっと昔だよ」 「太子が幼少の頃ですか?」 「うーん。そうだな」 まぁとにかく、ずっと昔だよ、と赤い顔の太子がだらしなく笑う。 「不思議な人だったな〜竹中さん」 今でも十分不思議な人だと思うが。 大体、なぜ後頭部が魚なんだろう。 太子が「妹子?」と自分を呼ぶ声で我に返る。 彼の生態を突き止めようとすると切りがない。 「長い付き合いなんですね、太子と竹中さんは」 苦笑いを漏らしながら、太子の顔を見る。 思わず息が詰まった。 「彼は特別だから」 優しい声色で囁いて、菩薩のように、薄く微笑む唇。 僕はそんな彼の姿が腹立たしかった。 何故だか無性に、腹立たしくて堪らなかった。 「……そう、ですか」 (聞かなければよかった) 灰色の雲が月を隠す。 ああ、腹が立つ。 END ****** 無自覚に嫉妬の炎メラメラ妹子。 重要なお知らせ@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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