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2010年03月28日(Sun) 【宣戦布告(日和/妹→太←魚)】 「竹中さん!」 太子が嬉しそうに走り寄るその人は、いつでも綺麗な笑みを浮かべている。 だけどそれは、太子限定の笑顔。 僕に向けるそれとは、全く以て違うのだ。 ■宣戦布告■ 「竹中さん、また今度一緒に釣りしようね」 この前すごく楽しかったから、と子供のように腕を振る太子。 そんな彼にその人は愛しい眼差しを向け、「そうだね、またしようか」と例の微笑みを絶やさない。 太子に置いてきぼりにされた僕は、ポツンと一人、それを端から眺めている。 (まるで、2人の世界って感じだな) 太子と僕の関係は、あくまで摂政と役人だ。 それ以上でも、それ以下でもない。 あの人のように、長く深い付き合いがあるわけでもない。 (…悔しい) どう足掻いたって、過ぎ去った時間は取り戻せない。 太子と僕が共有した時間なんて、あの人のそれと比べたら、てんで短いものだ。 「イナフも、一緒に釣りしない?」 ふいに問いかけられて、びくりと肩が跳ね上がる。 「…ええ、是非。あと、僕は“妹子”です」 相変わらず間違った呼び名で自分を呼ぶその人に眼をやる。 ああ、ほら。やはり。 先程までの笑顔とは違う、言うなれば、無理矢理作ったその笑顔。 それが気に食わないのだ。 恐らく、この作り笑いは、僕に対する宣戦布告。 君なんかに太子は渡せないよ、という、暗黙のサイン。 「じゃ、私と竹中さんと妹子で、釣り勝負しよう!」 楽しみだなぁと浮き足立っている太子に、「それはともかく、今日は仕事してくださいね」とため息をつく。 「負けないからね、ムネオ」 嘘臭い笑顔を携えたその人が言う。 「僕だって、負けませんよ。それと、ムネオじゃないです」 勝負はもう始まっている。 「覚悟しておいてくださいね、竹中さん」 負けず劣らずな嘘臭い笑みで、僕も宣戦布告。 僕は、絶対に負けるつもりなどない。 過ぎ去った時間は取り戻せなくとも。 時間に優る愛で以て、勝利をこの手に掴んでみせるから。 END ****** 強気妹子と余裕竹中と天然太子。笑。 重要なお知らせ@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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